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WordPressとホスティング付きウェブサイトビルダーとの5つの違いとは?

WordPressとホスティング付きウェブサイトビルダーとの5つの違いとは?
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商用のホームページを作る場合、WordPress以外にも、WixJimdoのような「ホスティング付きウェブサイトビルダー」と呼ばれるサービスの利用を検討することがあるでしょう。

こうしたサービスを利用すれば「サーバーを借りて、必要なソフトをインストールして・・・。」といった手間をかけることなく、手軽にホームページを作成できます。

また、こうしたサービスは無料で利用を開始することができます。さすがにビジネス利用するのに無料プランを使い続けるということは無いと思いますが、有料プランにしても安価であることが多いです。

このようなホスティング付きウェブサイトビルダーが存在するにも関わらず、WordPressを使ってウェブサイトを作るメリットはどこにあるのでしょうか?

特に「ビジネス用のホームページを作る際のメリット」という観点から、以下でWordPressとホスティング付きウェブサイトビルダーの5つの違いを説明していきます。

なお、「そもそもWordPressとは?」という疑問をお持ちの方は、下記のページも是非ご覧ください。

WordPressは特定の企業によって開発されているわけではありません。世界各国の開発コミュニティのボランティアによって開発されていますから、どこかの誰かがWordPressの全権を握っているということはありません。

対するホスティング付きウェブサイトビルダーは、営利企業が提供するサービスであるに過ぎません。WixであればWix.com Ltd.が開発から利用規約の内容まで全権を握っています。JimdoであればJimdo GmbH社が運営しています(なお、日本語版はKDDIウェブコミュニケーションズ社が協業パートナーになっています)。

現代においてウェブ上でのマーケティング活動があらゆる企業にとって重要であることは、もはや説明を要さないでしょう。その重要なウェブマーケティングで、企業の自社ホームページはあらゆるウェブマーケティング活動の拠点となる重要な位置を占めています。企業が存続する限り、そのホームページを更新し、機能を拡張し、より付加価値の高いものにしていかなければいけません。

自社ホームページの開発ツールからホスティングまで全てを一つの運営企業に依存するのはリスキーです。運営企業がサービスを廃止したり倒産したりすれば、自社のホームページはどうなってしまうのでしょうか?そこまでいかなくても、運営会社が利用規約を一方的に変更して、自社ホームページの活用に思わぬ制限を受ける可能性もあります。

より短期的には、運営会社がライセンスをクローズにしていることによって生じるリスクが問題になるでしょう。例えば、WixやJimdoで作ったウェブサイトをもっと自由に活用したくなったため、解約して自社で運用したくなったとしましょう。その場合、ドメイン(ざっくり言えば、URLのことです)は外部に移管することが可能ですが、最も重要な資産であるウェブサイトのデータ自体は持ち出すことができません。これは、ウェブサイトビルダーのプログラム、およびそこで使われるテンプレートの知的財産権が運営会社に帰属し、クローズにされていることによります。

このことは、別に隠されている訳でも何でもありません。WixにしろJimdoにしろ、最初から利用規約に明示されています。

外部サイト:利用規約 | Wix.com

※「3. コンテンツとその所有・管理」の「3.2. 当社の知的財産」を参照

外部サイト:利用規約 – Jimdo

※「第2章 利用契約」の「第5条 本サービスの利用制限」を参照

きちんと知的財産権を管理して、利用者の「乗り換えコスト」を高額にして囲い込みを行うのは正当なビジネス戦略です。むしろ、後から文句を言う方が筋違いです。

とはいえ、WordPressを利用してウェブサイトを構築していれば、特定のウェブ制作会社やホスティング会社に依存することはありません。WordPressは誰に対しても開かれたソフトウェアですし、ノウハウを持つ企業も沢山あります。必要に応じてウェブサイトを引っ越すことも容易です。

2.デザインやカスタマイズの自由度

ホームページのデザインの自由度の面でも、WordPressとホスティング付きウェブサイトビルダーとには大きな違いがあります。

WordPressには、ワンクリックでホームページのデザインや機能を簡単に着せ替えることのできる「テーマ(Theme)」という仕組みが搭載されています。

テーマは誰でも自由に作成・利用することができるのはもちろん、自作のテーマを販売したり、入手したテーマを自由に改良したりすることまでできます。これは、テーマにはWordPress本体と同じ「一般公有使用許諾 (GPLv2 またはそれ以降)」ライセンスが適用されることによって可能になっている、WordPressの大きな特徴の一つです。

2019年1月現在、WordPress.org公式テーマディレクトリには6,824種類ものテーマが登録されています。ご覧いただければ分かりますが、ブログ用のテーマから企業のホームページ用のテーマ、ECサイト用のテーマまで、多種多様で美しいテーマが揃っています。

また、この他にも世界各国の企業や個人が独自のプラットフォームで配布・販売しているテーマもありますから、テーマの総数は膨大な数にのぼります。

WordPressを導入することにより、これほどの数のテーマを全て利用することができるようになります。それどころか、欲しいデザインに最も近いテーマを元に自由にカスタマイズを加えることで、非常に素早くどんなデザインにも対応することができるのです。

一方、ホスティング付きウェブサイトビルダーでも「テンプレート」や「レイアウト」の名称で、ホームページの着せ替え機能が搭載されています。

しかし、その知的財産権を運営会社がクローズにしていることに加え、技術的な仕様も明らかにされていません。したがって、「テンプレート」の質や量は運営会社の開発力に完全に依存しているうえに、加えることのできるカスタマイズも運営会社しだいということになります。

例えば、Wixのテンプレートは「500種類以上」であると公式でうたわれています。

ひとつの企業の開発力でこれだけのテンプレートを用意しているわけですから、ここには大変な開発資源が投資されています。

しかし、WordPressの膨大なテーマ数や、それらを元に行われるカスタマイズの無限の選択肢を考えると、デザインの自由度の面では比較にならない格差があると言えます。

また、デザインの質の違いをうんぬんすることは無意味です。第一に、デザインに普遍的な正解は無く、ウェブサイトに求められている機能や表現したいブランドイメージによって、設計思想のレベルから変化するため、一般的な議論をすることができません。

第二に、WordPressのテーマは自由に制作・カスタマイズできるため、もし「デザインの質がイマイチ」だと思うなら、自分で欲しいものを作ることが可能である一方、そのような特性はホスティング付きウェブサイトビルダーのテンプレートにはありません。

「デザインの質がどうのこうの」という以前に、ライセンスでの差が生じており、「テーマ」と「テンプレート」は全く別の種類の製品であると考えたほうが実態に近いでしょう。

とはいえ、もしあなたが欲しいデザインのイメージをお持ちであれば、両者のデザインの質を比較することは可能です。ぜひ、紹介したリンクから両者のページに行き、比較してみてください。

3.機能的な制約

WordPressとホスティング付きウェブサイトビルダーとでは、機能面に大きな違いがあります。特にビジネス用のホームページを運営していくことを考えると、後々問題になりかねない部分です。

全部書くとキリがないですが、例えば外部サービスと自社ホームページの連携を考えてみましょう。ホスティング付きウェブサイトビルダーでは、標準で(あるいは有料プランで)SNSとホームページの連携サービスを提供している場合がほとんどです。

しかし、運営会社が用意している連携メニュー以外の外部サービスとの連携は不可能です。

ウェブサービス業界は、IT業界の中でも特に変化が激しいことで知られています。日々新たなサービスが生まれ、既存のサービスが廃れて行きます。このような不安定な環境の中で、自社のホームページと連携させるサービスを選択する主導権を失うことが、どれほどの価値を喪失しているかを考えてみてください。

新しいSNSが登場した時、自社のアプリを制作会社に作ってもらったのでホームページと連携させたい時、ライブチャット機能を追加したい時・・・。ウェブサイトの成長や流行の変化によって、必要になる機能は必ず変化していきます。自社のホームページなのに、その機能に何を追加するかは運営会社の「ご意向しだい」というのは、理不尽な気がしませんか?

この点、WordPressは原理的にも現実的にも、機能的な制約は存在しません。

WordPressは全てのソースコードが公開されていますし、どのような外部サービスと連携しようが、それは利用者の自由です。

また、WordPressにはワンクリックで簡単にウェブサイトに機能を追加することができる「プラグイン」という機能が搭載されています。これは、電源プラグを指したり抜いたりするかのように、WordPress本体に対して、外付けのプログラムによる付加機能を付けたり外したりできるのです。

プラグインは誰でも自由に利用・作成・配布・改良することができるもので、例によってWordPress本体や「テーマ」と同じライセンスが適用されています。

2019年1月現在、WordPress.org公式に登録されているプラグインだけでも、その総数は54,260個にまで達しています。

このプラグインは「テーマ」と同様に世界各国の企業や個人によって日々開発・公開されています。自分のWordPressサイトと外部のウェブサービスとを簡単に連携してくれるプラグインも当然公開されています。

したがって、もし新しいウェブサービスが登場し、ぜひそのサービスと自社のWordPressサイトとを連携させたいと思えば、プラグインを利用することによって、開発の手間をほとんどかけることなく実現させることができる可能性が高いのです。

WordPressの拡張性の高さが評価されている事実は、具体的な数字に現れています。

全世界に存在する膨大な数のウェブサイトのうち、アクセスの多いウェブサイトを上位10,000サイト集めると、実に37.49%がWordPressを使用しているのです。

ちなみに、同じ統計でWixのシェアは0.28%、Jimdoのシェアは0.01%です。

全ウェブサイト中の上位10,000にランクインする規模のウェブサイトともなると、独自のアプリケーションをウェブサイトに連携させていたりすることは普通のことで、大量のトラフィックを素早く処理するためのチューニングや、高度なセキュリティも必須の要件です。

WordPressはそれらの厳しい要件をクリアすることが可能であるからこそ、大規模なウェブサイトの中で約4割ものシェアを獲得できているのです。

4.コミュニティの層の厚さ

あるソフトウェアないしツールの導入を検討するにあたって、そのツールのコミュニティが活発に活動しているか否かは非常に重要なポイントです。

この点、WordPressはホスティング付きウェブサイトビルダーを大きく突き放す優位性を持っています。

既に何度も見てきたとおり、WordPressはウェブ上で絶大な存在感を発揮しており、ユーザーのコミュニティから開発者コミュニティ、テーマやプラグインを開発・販売したり、WordPressのサポートを提供する関連ビジネスなど、非常に多様で層の厚いコミュニティを擁しています。

WordPressは、このコミュニティから膨大な資源を獲得できます。

開発資源やマーケティング資源、技術的な仕様やちょっとしたノウハウについてのドキュメンテーション、利用者相互の協力による教育効果、ビジネス利用の際のサポート資源などなど・・・。

ひとつの企業ではとても不可能な量と質の資源をコミュニティから調達できるため、WordPressはウェブ上で最も強力なツールであり続けることができるのです。

WordPressの影響力とコミュニティの層の厚さを表すひとつの事例をご紹介しましょう。

2018年1月29日、GoogleのWeb Content Ecosystems Teamという部署で、Developer Advocate(Google外部の開発者等とコミュニケーションをとり、Googleが開発した技術の普及を促進したり、Googleが目指すウェブの方向性に賛同する人を増やしたりする仕事)を務めるAlberto Medina氏が、自身のブログで公開した記事の内容が話題になりました。

記事によると、「GoogleはWordPressを取り巻くエコシステム(生態系)の成長をサポートし、よりスピードアップさせるために、WordPressのエキスパートを募集している」というのです。

検索エンジン最大手であり、検索結果に表示される広告を主要な収入源にしているGoogleにとって、「ウェブ上のコンテンツの質を底上げし、便利で快適で安全な空間に保ち続けること」は死活的に重要な課題です。

そのため、Google自身が様々なコンテンツ(GmailやGoogleマップなど)を開発することはもちろん、様々な支援活動を行っています。

そして上述のブログ記事では、WordPressがウェブ上で果たしている大きな役割を評価し、GoogleもWordPressのコミュニティに参画することで相乗効果を発揮し、よりよいウェブ空間の実現を図っていくと言っているのです。

ウェブの元締めとも言えるGoogleさえ自らのコミュニティに引き入れるWordPressの影響力が、ご理解いただけたかと思います。

5.利用できるサポート

WordPressとホスティング付きウェブサイトビルダーとでは、利用できるサポートの性格にも大きな違いがあります。

WordPressは開発コミュニティによるボランティアで開発されているため、いわゆる「公式サポート」を提供する主体は存在しません。

「WordPressを誰がどのように使おうと基本的に自由ですが、それは自己責任でお願いします」というのが原則です。これは、WordPressつかって商用のホームページを運営していくうえでは、障害になると思われるかもしれません。

ですが、WordPressはそのプログラムのソースコードは全て公開されています。

コミュニティに蓄積された様々な文書やノウハウを誰でも自由に閲覧できますし、WordPressに関する様々なサポートをビジネスとして提供している企業もたくさんあります(私たちcotoLiも、その内のひとつです)。

したがって、WordPressを使って自社ホームページを作る場合、もし社内に一定のノウハウを持つ人材が居れば、多少困ったことが起きてもウェブ上を検索するだけで素早く簡単に解決策を見つけることができるのです。

また、そのようなノウハウが全く無い場合でも、WordPressのサポートを提供している会社と契約すれば心配はなくなります。もしその会社のサービスが気に入らなければ、別の会社に頼むことも容易でしょう。

このように、WordPressにはサポートを提供する中心、いわゆる「公式」が存在しないからこそ、利用者にとって便利で豊富なサポート資源が用意されているのです。

対してホスティング付きウェブサイトビルダーでは、運営会社が存在するため「公式」のサポートを得ることができます。

しかし、技術的な仕様は運営会社が独占しているため、利用者は「公式」によるサポート以外の選択肢が非常に限られています。

公式も公式で、ユーザーサポートに投入することのできる経営資源には限界があるため、画一的なサポートになってしまったり、問い合わせに対する回答に時間がかかる事態になってしまい、公式にとっても利用者にとっても不幸な状況に陥ってしまいます。

WordPressとホスティング付きウェブサイトビルダーとでは、サポートの性格が全く異なるという意味が、ご理解いただけましたでしょうか?

まとめ

ビジネス用のホームページを作ろうとする際に、「無料」「カンタン」のキーワードからホスティング付きウェブサイトビルダーが選択肢にあがる場合があるかと思いますが、同じ「無料」で「カンタン」なツールを使うならWordPressを選ぶことを強くおすすめします。

個人のブログとビジネス用のホームページとでは、求められる機能のレベルもセキュリティ要件も全く異なります。そして、自社ホームページはウェブ上における最も重要な財産です。

その生殺与奪を特定の1社に預けてしまうのが経営方針として本当に適切なのか、今一度よく検討していただき、最適な選択をしてください。

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