ウェブマーケティングの手法は年々洗練されており、新しいコンテンツの形態やツールも次々に表れては消えていきます。そんな中、コンテンツの基本として不動の地位を保っているのが「ブログ」です。ブログはテキストデータが主体であるため、軽く、扱いやすく、最新技術にも対応しやすいという特徴があります。
ブログが最強である理由を詳しく見ていきましょう。
テキストデータは軽くて便利
近年のブログには画像や動画がふんだんに使われたにぎやかなものもありますが、コンテンツのメインとなる部分が文章であることに変わりはありません。文章、すなわち、テキストデータは、画像や動画に比べて圧倒的にデータ容量が小さく、データ形式としても非常に扱いやすいのが特徴です。
データの軽さと扱いやすさは非常に重要なポイントです。総務省「平成30年版情報通信白書」では、インターネット利用端末の種類について2017年時点でスマートフォンが59.7%、パソコンが52.5%であったと発表しており、スマートフォンの方が利用率が高くなっていることが分かります。
スマートフォンは通信環境が不安定であったり、データの処理能力や通信可能容量に制限があるのが普通です。データ容量が大きい画像や動画は、スマートフォンにとっては負荷の高いコンテンツなのです。
一方、テキストデータが主体のブログであれば、少し電波が悪くても、データ処理能力の低い古いスマートフォンでもストレス無く閲覧することができます。
また、テキストデータというデータ形式は多くのIT機器にとって最も基本的なデータ形式であり、「端末が対応していない」ということはまずありえません。
つまり、テキストデータを主体とするブログは、圧倒的に多くの端末、多くの環境にコンテンツを届けることが可能なのです。
情報の鮮度を保ちやすい
情報の鮮度はコンテンツとして重要であるだけでなく、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)対策上も重要です。検索エンジン最大手のGoogleは「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」という公式ドキュメントにおいて、「新鮮で独自なコンテンツ」を明確に奨励しています。
情報の鮮度の保ちやすさにおいて、ブログは圧倒的です。単に文章を書いて、自分のサイトにアップロードするだけで公開・更新することができます。スマートフォンで充分に完結させることが可能な作業負荷です。
これが動画であれば、カメラを用意して動画を撮影、パソコンの動画編集ソフトで動画を加工し、さらにウェブ上で閲覧可能にするためにエンコードと呼ばれる処理を施した上でYoutubeなどにアップロード、動画のURLを確認して自分のサイトに組み込んで、やっと公開が終わります。
もし動画の内容を更新したいと思ったら、これらの作業を始めからすべてやり直しです。ブログであれば、更新したい部分の文章をサッと直すだけでおしまいです。
最新技術を取り入れやすい
AIブームの現在、GoogleやAmazonなどのIT起業は最新AI技術のサービス化を競っています。AI研究において、画像や動画の自動認識に比べると、テキスト解析の分野はかなり研究が進んでいると言えます。自動翻訳や自動読み上げの精度も非常に良くなってきました。
ブログは、進歩したテキスト解析技術の恩恵をフルに享受することができます。テキスト・マイニングによるマーケティング情報の入手は既にサービス化されていますし、ウェブ上のコンテンツを自動で読み上げてくれるサービスも始まっています。将来的には、自動翻訳を使うことでブログをあらゆる言語に対応させることが可能になるでしょう。
つまり、ブログとして用意したコンテンツ自体に何も手を加えなくても、技術革新によって次々と新しい価値が付加されていくのです。こうした「前方互換性」の高さが、ブログを常に最強のコンテンツに君臨させているのです。
まとめ
ブログはウェブコンテンツとして最も基本的でありながら、実は強力な特徴を備えているということがご理解いただけましたでしょうか。
特に近年のテキスト解析技術の進歩には目を見張るものがありますから、最新の動向をチェックしておきたいものです。