ホームページ運営にあまり多くのリソースを出すことができないスタートアップや中小ビジネスでは、基本的なWebコンテンツであるブログの更新も一苦労です。今回は、主要なCMSであるWordpressとDrupalを比較検証します。
そもそもCMSとは?
CMS(Contents Management system:コンテンツ管理システム)は、様々なウェブコンテンツを体系的に管理し、公開や更新をすばやく簡単にできるようにするためのシステムの総称です。CMSを導入したウェブサイトを構築することで、ブログの更新や画像の追加はもちろん、レイアウトの変更なども簡単にできるようになります。
WordPressとDrupal
CMS導入で必ず名前があがるのが、WordpressとDrupalです。どちらもOSS(Open Source Software)で、無料で利用することが可能です。
WordPressは、もともとブログ向けのシンプルなプラットフォームとして出発したCMSです。活発な開発コミュニティの貢献で急速に成長し、今では複雑なウェブサイトも管理できるようになりました。CMSを使用しているウェブサイトの31%がWordpressで作られており、最大のシェアを誇ります。
Drupalはコミュニティサイトから成長してきたCMSで、非常に強力なコア機能を有しているのが特徴です。コンテンツの量や種類が大量で複雑なものになっても管理が容易で、しかも素早く表示することが可能です。表示速度は検索結果の表示順位に影響を与える要因であるとGoogleが明言していることもあり、Drupalの大きな魅力になっています。
結局どっちがいいの?
道具は使う目的によって選ぶものです。全てのケースに当てはまる正解はありませんが、スタートアップや中小ビジネスのブログ運営目的に限って考えれば、WordPressを選択したほうが良いケースが圧倒的に多いでしょう。
通常、スタートアップや中小ビジネスは商品やサービスのラインナップを厳選し、経営資源を集中することで大手企業に対抗できる品質を確保します。当然、事業領域も大手より狭くなります。また、Webサイト運営に投入できる資源も多くありません。したがって、Drupalの長所を引き出せるほどの大規模コンテンツを用意することができません。
一方、Wordpressは手軽に素早くホームページの更新・公開ができる点が長所です。さらに、最大シェアのCMSであるだけあって開発コミュニティが非常に活発で、欲しいデザインや機能のほとんどが「テーマ」や「プラグイン」という形で既に公開されており、簡単に利用できるようになっています。知識があれば、それらをカスタマイズする形で欲しいWebサイトをすばやく実現することができます。Web上の情報源も充実しており、困った時にも既に誰かが解決方法を見つてけくれていることが多いでしょう。
つまり、WordPressは非常に大きなエコシステムが既にできあがっており、その資源を(多くの場合)無料で簡単に利用できるということです。スタートアップや中小ビジネスが大手との競争を考えた時に、このエコシステムを利用しない手はありません。
WordPressは表示が遅くなり易いことや、セキュリティ上の問題が指摘されることがありますが、きちんとノウハウを持っているWeb制作会社を起用すれば解決可能です。少なくとも私たちは、お客様が簡単にコンテンツを管理できるセットアップをした上で、素早く表示可能なWebサイトを構築していますし、幾重にもガードを掛けたセキュリティを実現できています。
まとめ
有名なCMSであるWorpressとDrupalを比較すると、スタートアップや中小ビジネスのブログ運営目的で使うのであればWordpressに軍配が上がります。Wordpressのエコシステムに蓄積された資源を活用することで大手企業に対抗できるWebサイトを構築可能です。Wordpress導入の際は、更新しやすいインターフェースをきちんと用意してくれて、サイトパフォーマンスやセキュリティにもノウハウを持つWeb制作会社を起用しましょう。